アクアリウムを始めたい、という人が私の周りに少しずつ増えてきました。
こういう時代ですので、自分で調べる人もいらっしゃいますが、水質に関する言葉の意味を理解するのに苦しんでる方もいらっしゃるようです。
そこで、どこまで分かりやすく解説できるか分かりませんが、ちょっとだけ解説してみようかな、と思います。
アクアリウムを突き詰めていくと、というか、アクアリウムの基本はやはり「水質」に尽きます。
如何に熱帯魚や水草にとってよい水質にするか、そしてそれを維持するか、です。
その「水質」に関する用語について少し解説していきたいと思います。
pH (ペーハー) / 酸性・アルカリ性を表す水質チェックの基本中の基本
多分、この言葉は聞いたことある人、ご存じの人が多いかと思います。
pH (ペーハー)、酸性・アルカリ性を表す単位ですね。
酸性は酸の成分が多く、アルカリ性はアルカリの成分が多くなります。
一般的に「中性」をpH 7とし、7より小さい数字だと「酸性」、大きい数字だと「アルカリ性」になります。
アクアリウムの世界では「弱酸性」と言うとpH 6.3~6.5をおおよそ差すそうです。
pHは育てる魚によって違いますが、一般的な「熱帯魚」と呼ばれる魚はだいたい弱酸性で育てる、というのが通例になってます。
ただ、グッピーだけは弱アルカリ性(pH 8前後)がいい、と言われています。
レッドビーシュリンプなどを飼うときはpHにかなり気を遣ってる人が多いですね。pH 6.3がベストだとか。
アンモニア [NH3] / アクアリウムで重要かつ気を遣う存在
アクアリウムで必ず言われるのが「アンモニア」。魚の糞からは確実に発生するものです。
他にも餌の食べ残しや魚の死骸、そして魚が生活している中でエラなどからも発生します。
人がアンモニアをたくさん吸うと身体に害があるように、毒性がとても高いのでアンモニアが残るような水槽は非常に危険です。
立ち上げ時にはほぼ発生し、アンモニアが発生することでアンモニアを分解する「バクテリア」が発生します。
このバクテリアが発生しないと、実際に魚やエビを投入したときにアンモニアが水槽内に大量に発生し、結果として生体が死んでしまいます。
なので、水槽の立ち上げ時には必ず「アンモニア」が必要なのです。
そのために、水槽の立ち上げの時には「パイロットフィッシュ」とも呼ばれる丈夫な魚を投入したり、貝類を投入して、これらのフンでバクテリアを分解するバクテリアを育てます。
亜硝酸塩 [HNO2] / アンモニアほどではないが毒性が強い
アンモニアがバクテリアによって分解されてできるのが「亜硝酸塩」です。
亜硝酸塩はアンモニアほど毒性は強くありませんが、それでもかなり危険な成分です。
亜硝酸塩が増えると苔が出やすくなります。
そして、亜硝酸塩を分解するのもバクテリアの仕事です。
硝酸塩 [NO2] / 毒性はそれほど強くないが多いと厄介
そして、亜硝酸塩が分解されてできるのが「硝酸塩」です。
淡水のアクアリウムの世界では硝酸塩は「分解されない」というのが定説になっています。
なので、硝酸塩を減らすためには「水換え」しかありません、と言われています。
水槽が立ち上がった後の管理手法の一つで「定期的に1/3程度の水替えを行う」と言われるのはそのためです。
ただ、「硝酸塩」も分解できます。
硝酸塩を分解するのは「嫌気系バクテリア」です。
しかし、淡水水槽の環境では嫌気系バクテリアは育ちにくいのが実際です。
世の中には「硝酸塩を分解するバクテリア」も販売されていますが、効果についてはよく分かりません。
最近アクアリウムの世界で多い「納豆菌」がこのバクテリアの一つですね。あとは「バクトバチルス」というものが売られています。
私の環境ではバクトバチルスを底床に埋め込んだことがありますが、確かにその時は水がきれいだった印象です。
硝酸塩に関しては前述した通り、バクテリアによる処理ではなくて水替えによる処理でいいかとは思います。
TDS / 水質と直接大きく関係するわけではないけど
ビーシュリンプを飼おうと思って調べると、時々「TDS」という言葉が出てきます。
TDSとは「総溶解固形分」のことです。
といっても、何のことやら分かりませんよね。
水の中にある「電気を通す成分」の量です。つまり、水以外の物質が多いとTDSの値は上がります。
分かりやすいのはいわゆる「純水」、「RO水」とも呼ばれますが、この水のTDSを測ると限りなく”0”に近い値になります。
また、水槽に手を入れて混ぜるだけでTDS値は上がります。餌を入れても上がります。
このTDS、とても重視している人もいれば、測らない人(私はこちら・・・)もいます。
私は「気にしなくていい」という立場ですが、これについてはいろいろと調べた上で判断した方がいいかもしれません。
生物ろ過の流れ
なので、生物ろ過の流れとしては下記のイメージになります。
そして、これらの成分を測るために試薬や試験紙を使います。
その辺りはまた別の記事で書いてみますね。
取り急ぎ、ということであればこれが手軽で便利です。
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